佐賀市中心部にある佐嘉神社は旧佐賀藩の藩主・鍋島家を主祭神に祀った神社で、当然ながら佐賀市内では代表的な神社の一つとして知られている。しかし神社の裏手を見ると、鎮守の森にはおおよそ相応しく無い、あられもない格好の女体イラストが描かれた「男の館 DXさが」の建物がデーンと残っていて、その俗っぽさと泥臭い昭和空間ぶりに脳が錯覚を起こしそうになる。佐嘉神社境内地や鍋島報效会の土地を引揚者団体に貸し出され、それによって出来た市場が現在まで残った形になっている訳だが、その土地の一部は素性の怪しい不逞の輩の手にも渡り、色々ゴチャゴチャとなった挙句にこのようなイカガワシイ劇場まで現れたという。
以前は「松原親和通り」と書かれたアーチ看板がDXさが劇場前に掛かっていて、古い世代の間では松原マーケットと呼ばれていた場所でもあったが、高度経済成長期を終えてからは廃れる一方で、また度重なる火災もあり、市場はもっぱら荒れるに任される状態である。
ちなみにこちらの「DXさが劇場」は2005年頃まで営業していたそうだが、経営者が警察に売防法違反でしょっぴかれるなどして廃業、長らく廃れた姿を晒していたのだが、2013年中に解体されてしまった。