説明するまでもなく全国区で有名な岸和田市の名物「岸和田だんじり祭」における中心地となるのが、南海岸和田駅から浜側に10分程歩いた所にある府道29号(臨海線)沿いの「岸和田港」交差点付近。通称「カンカン場」と呼ばれるのはその昔、岸和田港を出入りする船の積荷の重さを測る「看貫秤」(かんかんばかり)が置かれていた場所、という由来がある。現在は岸和田市立浪切ホール、岸和田カンカンベイサイドモールなどが立ち並ぶ一画で、祭り期間中はここに仮設の有料観客席も設けられ、祭りの見所である豪快な「やりまわし」が間近で見物できる。
しかしその一方で問題視されているのが、カンカン場付近の路上に「場所取り」目的の名前が書かれたガムテープ類が無断で大量に貼られる事。毎年恒例の岸和田だんじり祭ではお馴染みの光景となっているものだが、中には場所取りのガムテープを取られまいと「とるな」「横取りするな」「しばくぞ」などと他者を威嚇する文言も容赦なく書かれている。この場所が天下の公道である一般常識すら通じない安定の泉州DQNクオリティ、蛮族並みの所業にも思えるが、近年まで全くもって行為が黙認されてきた。
ところが2017年になって行政や警察が重い腰を上げて、これらの不法専有行為を是正すべく、場所取りのガムテープが大勢の市職員や祭り関係者らによって剥がされる事となり、その様子をマスコミ各社が撮影するという香ばしい光景が見られたのであった。