大阪府と京都府の境目に位置する京都府八幡市、京阪本線橋本駅前はかつて京街道の橋本遊郭があった土地であった。淀川と京阪本線に挟まれた土地に約80軒もの妓楼が存在していた。昭和33(1958)年の売防法施行で遊郭が廃止となるまでは最寄りの京阪橋本駅は遊客の姿で非常に賑わっていたと言われるが現在は寂れた街道町といった感じ。しかしかなりの数の妓楼が荒れもせずに住宅として綺麗に使われていて、その現存度の高さに度肝を抜かれるのである。これだけのクオリティの高い遊郭跡は全国探しても橋本くらいしかない。転業旅館で現在も営業している「多津美旅館」は一見の価値があるが、電話予約を入れてもなかなか泊まらせてもらえません。営業を辞めてしまったのか商売する気もないのか不明ですが、何とか泊まってみたいもんです。
