阪神春日野道駅

神戸市

神戸の中心三宮から電車でひと駅、阪神春日野道駅を降りると今となっては特に印象のない地下ホームがあるだけだが、ここが昭和9(1934)年の地下駅舎開業以来2004年まで「日本一幅の狭い危険なホーム」として知られていた。

本来は地下化の際に廃止される予定であった駅だったが、当時は川崎製鉄の企業城下町でもあり、工場勤務者の利用が多かったという理由で地下駅完成直前に駅の存続が決まり、無理くり線路に挟まれたたった3メートルの幅しかない「狭いホーム」となった。後に車両の大型化でホームがさらに削られ2.6メートルに。

地下ホームの構造上、中心に柱も置かれているのでホームでの電車待ちは危険極まりないとの事で、待合スペースは改札横に設置され、電車接近時に「ホームにお越し下さい」と案内される。こんな状態で70年間営業していた異常な駅だったが、幸いにも一度たりとも人身事故が起きた事はない。

ホーム両脇のトンネルの壁を削る形で新ホームへの切り替え工事が進められ、2004年9月25日の始発から新ホームの共用が開始されている。そして、かつて人々を震撼させた「狭すぎるホーム」はそのままの形で線路の間に残されている。

神戸市 中央区 阪神春日野道

神戸市 中央区 阪神春日野道

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