「誰もいない巨大モール」「生ける廃墟」とネットの話題を掻っ攫った滋賀県守山市のショッピングモール「ピエリ守山」も運営会社が代わりリニューアルして復活を遂げた傍ら、千葉県印西市にもかつてのピエリ守山に負けない超絶ガラガラモールが存在すると聞いて足を運んだ。それは千葉ニュータウン地域に位置する北総線印西牧の原駅の目の前にある「BIGHOPガーデンモール印西」。
2007年9月に開業してから最初の運営会社が僅か7ヶ月で経営破綻、その後も運営会社がコロコロ変わるものの周辺地域の競合商業施設に客足を奪われ一向に入居テナントは埋まらず…という状況を繰り返している。駅に近い側のイタリア風モール「駅前ビレッジ」（Villaggio）は印西市役所牧の原出張所の他申し訳程度のテナントしか埋まらず大部分はガラガラ…という悲惨な状況。（現在は和歌山マリーナシティと同系列の印西黒潮市場なる施設が出来ている模様）
モール本体側（バリューモール）も特に上層階に空きテナントが目立ち、入居している店舗も上野アメ横「二木の菓子」だったりチープっぷりが極まっており何ともオシャレ感皆無な気の抜けるショッピングモールである。一見、印西牧の原駅前という好立地ながらも北総線の運賃が馬鹿高く利用者が少なく駅前が全く栄えないという致命的な状況があり、住民は主に車移動で、近所の「ジョイフル本田千葉ニュータウン店」など他の商業施設に人気が集まり、店のラインナップに乏しいBIGHOPは依然敬遠される傾向にある。
だが一方で目立つのはショッピングモールのランドマークとなっている高さ50メートルの観覧車と無料で遊べる大型遊具の数々。休日には千葉ニュータウン界隈に住む子連れ家族の姿で賑わっている。ショッピングには微妙であろうとファミリー層には意外な穴場と概ね好評なのである。
